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【四字熟語の処世術】四面楚歌
Date:2014年04月21日10時29分
Category:
文学・語学
SubCategory:
四字熟語の処世術
Area:
指定なし
Writer:
遠道重任
「四面楚歌」(しめんそか)
中国は前漢の時代、年代でいうなら紀元前200年頃の話。秦を滅ぼした後の天下取りを目指す漢の劉邦と楚の項羽が戦ったときの故事に由来する言葉が「四面楚歌」だ。楚の項羽が漢の劉邦に敗れ、周りを取り囲まれた折、夜更けに四方を囲む漢軍から楚の歌が聞こえてくるのを聞き、楚の民衆がすでに漢軍に降伏したと思い絶望したことを指している。つまり、周囲がすべて敵や反対者で、孤立して助けや味方がいないことの譬えだ。
今、日本中が注目している話題に「スタップ細胞」がある。遺伝子に手を加えずに細胞を再生できるという発見は、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の山中教授が発見したIPS細胞(人工多能性幹細胞)を凌ぐと言われ、これまでの生命科学の常識を覆す画期的な成果として英科学誌ネイチャー電子版にも掲載された。それだけに、この研究成果を発表した理化学研究所(理研)の小保方晴子さんはノーベル賞級の大発見者として、連日マスコミに取り上げられ、つい数ヶ月前までは時の人としてその注目度は最高潮に達していた。
しかし、その論文に不正があったのではないかとの指摘に疑義が持ち上がるや、今では論文の捏造疑惑にまで発展し、彼女はまるで罪人であるかのような扱いを受け、マスコミはその罪人を裁くかのような論評をそれぞれの媒体を通して執拗に流し続けている。まさに小保方叩きの真最中なのだ。
それにしても、小保方女史等の研究成果をもとに特許を申請し、お金を稼ぐつもりだった理研までが、マスコミの報道に恐れをなしたのか、保身に走ったのか、彼女の論文を捏造と認定し、彼女ひとりを悪者に仕立て上げてしまっている。まさに、小保方氏一人が「四面楚歌」状態に置かれているのだ。
仲間であるはずの共同執筆者までが長いものに巻かれているのか、誰ひとり小保方氏を庇う者は現れない。素人目にも異様と思えるこの状況をなぜマスコミや学者先生方々は気づかないのだろうか。こうした世界に縁遠い一般市民のほうが、理研を含む彼女周辺の対応には疑問を呈しているのが現実だ。
いい意味で注目を集めた時には、自分もその一員であったことを自慢していながら、雲行きが悪くなれば一人を犠牲にして自分たちは影を潜め表に出てこない。どんなに立派な研究をしている人であっても、人として如何なものかと思ってしまう。とても信頼するには足らないし、ましてこうした人たちが後進の指導に当たって良いものだろうかと不安さえ覚える。
私には事の真偽はわからない。しかし、科学者の中には小保方氏には何の問題もないと言い切る中部大学の武田邦彦教授のような方もおられることを思うと、将来のある有望な人材をこうも簡単に外野に追いやっていいものかと思ってしまう。
共同執筆者のバカンティ教授がアメリカの研究室へ戻ってくるように小保方女史に呼びかけていると聞くが、こんなことをやっていては有能な学者の知能はますます海外へと流出してしまうのではと、素人ながら日本の将来を憂いてしまう。