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【街景寸考】下手の横好き
Date:2013年07月31日10時01分
Category:
エッセイ
SubCategory:
街景寸考
Area:
指定なし
Writer:
大昭寺いさじ
仕事で色々な国に行ったり、ドバイの高級ホテルに泊ったり、ニューヨークで本場のミュージカルを見たりとかができる人たちだったら、こうしたエッセイを書こうと思えばネタに困ることがないからいい。ネタを選びながら書こうと思えばいつでも書ける境遇にある。その境遇が実に羨ましい。
こちとらは定年後二度勤めの薄給サラリーマンの身分だ。しかも毎日変化のない暮らしを繰り返しているだけなので、ネタはいつも枯渇ぎみである。少しは生活に変化をつけようと思ったりするが、実際に動くまでのパワーはない。それに動けば何かと余分に金もかかりそうだ。こうした境遇で何かを書こうとすれば、どうしても過去の記憶に遡ってネタを探し回ることが多くなってしまう。
しかし、自分の過去を遡ってもそう簡単にネタに辿り着くことはできない。掘り尽くした金山の中で残りわずかな金を探すような心境になる。必然、劣等な頭を懸命に絞る。何とかネタになりそうな記憶を絞り出すことができても、今度は必要な字数まで広げていかなければならない。肝心なその才がない。痩せこけたネタをアイロンで押さえつけて広げようとしても、途中で擦れて消えていくことがたびたびある。
そのくせ自宅にいるときはテレビばかり見ている。夕食をとりながらテレビを見、食べ終わってから寝るまでテレビを見る。土・日は野球の練習とカミさんの買物に同行することで時間を奪われるが、それ以外の時間はテレビを見ている。見ながら何かネタを考えるというわけではない。結構集中してテレビを見るたちである。
テレビっ子と言われた最初の世代である。団塊世代は例外なく「テレビっ子」になった。しかし、今では多くの団塊世代がスマートフォンやタブレットに馴染んだ生活を送っている。「水戸黄門」や「遠山の金さん」を見続けてきた私とは大きな違いである。私だけが以前の環境から脱皮できなかったように思う。
ネタに困っているということが言いたかった。そのくせネタを作る努力をせず、たとえネタを見つけてもスイスイと書いているわけではないことも言いたかった。今回はどうにかネタのことをネタにして書いた。